公開授業「ニュースの社会学3—在日クルド人の姿を映像で視る」
INFORMATION
「ニュースの社会学3」は授業の目標を「そのドキュメンタリーから社会を視る」を趣旨として、主にテレビのドキュメンタリー番組を視聴して、「私たちはどんな社会に生きているのかを視る、考える、議論する」においている。その一環として、今回、在日クルド人のドキュメンタリー映画を視聴して、日本社会の現状を考える。
「国家を持たない最大の民族」と称されるクルド人は、日本では約3千人が存在する。このうち約2千人が埼玉?川口市周辺で暮らしているが、日本政府に難民申請をしている人たちも多い。ここ数年、彼らに対する差別発言や誹謗中傷がネット?SNS上で激しさを増している。いま日本人とクルド人の間で何が起きているのか。埼玉で暮らす在日クルド人の若者を描いたドキュメンタリー映画『東京クルド』を視聴して、この映画に登場するオザン氏と監督の日向史有氏に、在日クルド人を取り巻く状況を伺う。
講師
映画『東京クルド』監督
日向 史有 氏
2006年、ドキュメンタリージャパンに入社。東部紛争下のウクライナで徴兵制度に葛藤する若者たちを追った「銃は取るべきか」(2016年?NHK BS1)や在日シリア人難民の家族を1年間記録した「となりのシリア人」(2016年?日本テレビ)を制作。短編版『TOKYO KURDS/東京クルド』(17?20分)で、Tokyo Docsショートドキュメンタリー?ショーケース(17)優秀賞、Hot Docsカナダ国際ドキュメンタリー映画祭(18)の正式招待作品に選出された。本作、長編版『東京クルド』(2021年)は全州国際映画祭で特別審査員賞などを受賞。新作『アイアム?ア?コメディアン』は2022年東京国際映画祭Nippon Cinema Now部門で日本初上映、2024年に全国で公開された。
『東京クルド』主人公、在日クルド人
オザン 氏
トルコ南東部で生まれる。2005年、6歳で母と姉と共に来日。父は00年に来日。両親と姉、そして日本で生まれた3人の妹と暮らしていた。日本で義務教育を受ける。定時制高校に通いながら、家族の生活費を稼ぐため、15歳から解体の仕事を始める。高校を1年生の時に中退。その後、高等学校卒業程度認定を取得。2021年5月当時、3回目の難民認定申請中。オザン氏の父は過去、入管施設に2年半の間収容されたことがあり、5回目の難民認定申請中だった。
ジャーナリスト、映画監督、本学兼任講師、「ニュースの社会学3」科目担当者
綿井 健陽 氏
司会、進行
本学社会学部長、社会学部教授
砂川 浩慶
詳細情報
名称
内容
17:15~18:50 第1部 ドキュメンタリー映画「東京クルド」上映(21年製作/103分)
19:00~20:30 第2部 日向史有氏、オザン氏と語る&質疑応答
対象者
申し込み
- 事前申し込み 不要
- 参加費 無料